北海道上陸初日の昨日は、暑寒別岳に登り、
その後、層雲峡までの通過点にある深川市のYHイルムの丘までやってきました。
今回の移動手段はも~り号(セレナ)なので、車中泊も十分に可能なのですが、ま、いいかと、
直前に予約しました。
YHの近くにある道の駅では、車中泊を楽しむ中高年が結構いらしゃいましたね~
車中泊をしながら、天気の良い日を狙って山登り、一ヶ月以上も滞在しているとご夫婦
にもお会いしましたが、羨ましいですね!
山登りの場合は、宿を予約してしまうと予定通りに動けないので、あまり得策とはいえませんが
今回は、疲れた体に有り難いお宿でした。
~7月13日~
さて、この日は、午前中に沼巡りをし、午後から白雲山避難小屋まで行く予定をたてていました。
縦走を考えての避難小屋泊まりなので、大きめのザックにそれなりの装備を詰めたらズッシリ重く
果たして登ることが出来るか…でも何とかして高根ヶ原を歩いてみたいと要求したのは私です。
相方のも~りさんは以前、大雪の縦走をしており、ここはお勧めエリアとのこと。是非行ってみたいものです。
体力と天気次第ですけど^^;
深川市を午前4時に出て、大雪高原温泉のヒグマ情報センターに向かいます。
長靴を借りたり、レクチャーを受けたりしていたら出発は8:20になってしまいました。
それでも、本日の一番乗り、情報センターのスタッフの方はとても親切で助かりました。
例年、7月中旬ごろになると三笠新道はヒグマが出没するので通行止めになるようですが、
この日はまだ通行可とのこと、ということは高根ヶ原に出るのに最短で上がることができます。
目的のタニマスミレと避難小屋への道のりが縮まり、一石二鳥と喜んだのですが…
登山靴を濡らさずに歩くことは困難で、長靴は必須とのこと。
迷った挙句、やはり長靴で沼を一周し、その後、登山靴に履き替え避難小屋へ向かうことで一件落着!
まだ二日目なので、登山靴を中まで濡らしてしまうと後の山行に響きますから。。
出発時は湿った重い空気が流れていたけれど、雨は降っていないので助かります。
20分ほどで一周コースの分岐にさしかかります。
一方通行なので、左に進みます。
早速、エゾイチゲ、コガネイチゴ、ミツバオウレンなどの白い花がお出迎え、
この先が楽しみです。
エゾイチゲ
嬉しかったのエゾコザクラの白花品に出会えたこと!
たった一輪だけれど、存在感ありますね~
この付近はエゾコザクラの群生地、いたるところで可憐な花を見ることができます。
エゾコザクラ、やっぱり可愛いですね~
写真は下手くそだけれど、何とかこの可愛さを表現したくて何枚シャッターを切ったか数えきれません。
この一帯はヒグマの生息地なので、決められた場所以外での飲食は禁じられています。
この緑沼と大学沼、高原沼、のみ許されています。
ザックの中にはズームレンズが入っているのだけれど、取り替えが面倒で50mmのみの
撮影となってしまい、風景の一部しか写ってなくて残念です。
見慣れたリュウキンカと違い、北海道のものは大型です。
エゾノリュウキンカ
大学沼はまだ雪に覆われていました。
この辺りから雨がいよいよ本降りになり、何だかもの寂しい雰囲気に…
何しろ、雨と風の中、私たち以外に誰もいなくて、ヒグマの恐怖も加わり心細くなってきました。
そんなとき、大学沼の一角に監視員の男性が一人、片手に傘、片手に双眼鏡をもって座っているのでした。
ビックリしたと同時に、思わず「ご苦労さまです!、今年はまだクマさんは出ていませんか?」とアホな質問をして、監視員さんを不機嫌にさせてしまいました^^;
「もう出てますよ!出発前にレクチャー受けてこなかったのですか?」と…
いえいえ、言い間違い、今年ではなく、今日はと言いたかったのです。ごめんなさい!!
そんなこんなで、大学沼を後にし、高原沼へと歩を進めます。
高原沼を見下ろす。
雨が激しくなり、カメラを濡らさないようにしていたら、こんな感じでブレブレだったり
設定を間違えたりで、ろくな写真はありません(泣)
三笠分岐
空沼
雪渓の縁を通るのですが、一般道なのに踏跡もないのでズルっと滑らないようにへっぴり腰
でソロリソロリと歩きます。
空沼は秋になるとすべて干上がるので名付けれたそうですが、雪解けのこの時期は
看板が水に沈んでしまうほど。
空沼を過ぎると、植生がガラッと変わります。
エゾノツガザクラ (色が淡いので、アオノツガザクラとの雑種かもしれません)
アオノツガザクラ
チングルマ
ウズラバハクサンチドリ?
キバナノコマノツメ
そして、一番の難関は徒渉です!
苔で滑る急な沢を数回渡るのですが、ワタシ、結構ビビりました…
この画像は渡りきった後に撮っているのでそんなに大変そうに見えませんが、
「えぇ~~ここ渡るの…?嘘でしょ」って言いたくなるほどの急流でした。
長靴の中に水が入ろうがそんなこと、お構いなし、岩にしがみつきながら、もう必死で渡りましたよ!!
ヤンベ温泉を見下ろす
ここから約20分ほどで、大雪高原温泉に戻ってきました。
さて、肝心のタニマスミレですが、想像した以上に咲いていてくれて嬉しさ百倍でした!
6年前の同日(7・13)、層雲峡のビジターセンターで尋ねてみたところ、「まだ咲いていない」
との答えでしたので、諦めて計画を変更したのでした。
7月中旬というのは、雪解けの具合により開花が早くなったり遅れたりするので
微妙な時期なのかもしれません。
なので、実は今回もビクビクだったのです。
【タニマスミレ】
夢にまでみたタニマスミレ、何とも言えない色合いにうっとりです。
無事にタニマスミレに会えて大満足で戻ってきました。
が、一周、4時間もかかり、何だか疲れてしまいました。
さて、これから先どうするか悩んでしまいます。
とりあえず、お昼を食べてから考えましょう!
カップラーメン、パン、行動食などがどっさり残っているので、何とか消化しなきゃと、
ヒグマ情報センターの軒下を借りて、お湯を沸かしのんびり昼食とします。
そうこうしているうちに雨は激しくなる一方、そうなれば、本日の行程は終了とし、
高原温泉のお湯に浸かって明日への英気を養うことにしましょう!!
縦走はあっさり中止と相成りました。
とにかく凄い雨脚で、温泉に入るため車から出るのも億劫になるほど、中止にして正解でした!
そして、何と言っても
身も心もとろけるような、白濁した大雪高原温泉のお湯はもう最高でした!!
今夜は層雲峡の屋内無料駐車場で車中泊です。
ここは車中泊族には文句なしの場所ですね!
トイレあり、コンビニ近し、温泉近し
二人ともすっかり気に入り、翌日もここに連泊することになるのです^^