タカネビランジとホウオウシャジンを求め、鳳凰山を日帰りで歩いてみたくなりました。
力強い同行者は、いつのも山友も〜りさんです。
通常、一泊二日の行程ですが、近頃は日帰りをされる方も多く、ネットでも広く紹介されているので、
へなちょこの私でも歩き通せるか試してみたかったからです。
?夜叉神峠→白鳳峠 ?白鳳峠→夜叉神峠
二つの案をあれこれ考えてみたのですが、?案は、帰りのバスの時刻に間に合うか不安が残るので
第?案に決定!!これならバスの時刻に振り回されることがないので安心です。!!
前夜に夜叉神の森駐車場で仮眠し、朝一番のバスで広河原へ向かいます。
【メンバー】 も〜りさん、fu-co
【コースタイム】
夜叉神の森05:30---(バス)----広河原06:15/25 → 白鳳峠入口06:35 → ゴーロ08:20 → 白鳳峠09:00 → 高嶺10:05/15 → 赤抜沢ノ頭10:50/11:00 → 鳳凰小屋分岐11:55 → 観音岳12:15/35 → 薬師岳12:55 → 薬師小屋13:05 → 南御室小屋13:50/14:00 → 苺平14:30/35 → 杖立峠15:30/35 → 夜叉神峠16:20 → 夜叉神峠駐車場16:55
ゲートが開く5時30分前になると、夜叉神の森は芦安から上がってきた乗合タクシーが行列します。
韮崎発の乗合バスを待つ私たちは、空席があるか気が気ではありません。
座れるかどうかではなく、立席も含め満員なら積み残しも発生することがあると聞いていたのでビクビクです。
乗合タクシーに拾ってもらう方法もあるようですが、そのためには、
芦安にて事前の打ち合わせが必要とのことで、今回諦めました。
はたしてバスは…
増発されて二台やってきました。
予想どおり座席はすべて埋まっていましたが、通路には空きがあり問題なく乗れました。
乗車時間約45分で広河原に到着です。
広河原に到着すると、先ほどまで雲に隠れていた北岳がすっきりと姿を現し、私たちに元気を与えてくれました。
幸先が良いです〜これから登る稜線からの眺めが楽しみですね
【06:25 北岳】
広河原から北沢峠方面へ10分ほど歩くと白鳳峠の入り口があります。
ここから、さっそく急登の始まりです。
【6:35 白鳳峠入口】
地図には、白鳳峠まで3時間30分と記載されています。
気合いを入れて登ります
マイナーな道だと思っていましたが、けっこう歩かれているらしく登山道はしっかりしています。
傍らにはソバナ、カニコウモリ、オクモミジハグマ、セリバシオガマなどが目立ちます。
【オクモミジハグマ / ソバナ】
急な斜面には梯子も設置されているので特に危険な箇所はありません。
ただ、前日の雨により、高湿度に加え濡れた岩が滑るので注意しなければなりません。
【7:45 梯子】
湿っぽい樹林を抜けゴーロに飛び出すと、視界が開け様子が一変します。
【8:20 ゴーロ】
再び樹林に入ると、そこが白鳳峠でした。
意外に早いぞ!!…昭文社のコースタイムを1時間も上回っている…
なんか楽勝かも
【9:00 白鳳峠】
しかし、そうは問屋が卸しません!!
白鳳峠から高嶺への登りのキツイことといったら。。。
おまけにガスが立ち込め、期待した展望は全くナシ!!
ひたすら登ります。
【高嶺への登り】
この後もロッククライミング的な大岩が出没したり、なかなか手強いルートです。
そんな時も、癒してくれるのはやっぱり可愛いお花たちです。
【トウヤクリンドウ / ミヤマダイモンジソウ】
ヘロヘロの状態で何とか高嶺に到着です。
【10:05 高嶺】
後方に聳えるはずの白根三山は真っ白で何も見えません…ガックシ。。。。暫し休憩。
でも、これからお待ちかねのタカネビランジ、ホウオウシャジンに会えると思うとワクワクします。
そして、いよいよ愛らしいタカネビランジにご対面の時がやってきました。
【タカネビランジ】
【タカネビランジ】
鳳凰のタカネビランジは、なんと愛らしい色をしているのでしょう!
北岳や赤石岳でも見ていますが、いずれも白色かごく淡いピンク色でした。
今回、鳳凰は三度目になりますが、過去二回は9月だったので、これほどの鮮やかさはありませんでした。
【タカネビランジ / ミヤマシャジン】
このミヤマシャジンは、葉が対生ですね?
ミヤマシャジンの葉は互生のものが多いようですが、稀に対生もあるとか。
【キオン / セリバシオガマ】
登山口近くからずっと楽しませてくれたセリバシオガマ、一旦途切れたものの再び稜線の草地でも見ることができました。
2500mを超す高地にも咲くとは驚きです。
アカヌケ沢の頭に近づいた時、一瞬ですがオベリスクがガスの切れ間から顔を出しました。
その後は再び雲の中に隠れてしまい、二度と現れれてはくれませんでした。
【地蔵岳】
アカヌケ沢の頭から地蔵岳(オベリスク下)までは20分ほどで往復できるのですが、すでに気力は萎え、
さらに、この先のことを考え、体力の温存に務めるべきと地蔵岳はパスしました。
青空が見えてきたけど雲が切れそうで切れない…
結局、最後まで白根三山をはじめ甲斐駒など周辺の山並みを見ることはできませんでした。
【北岳かな…?】
【白砂の上を歩く】
砂礫の上では至る所で、タカネビランジが咲き乱れています。
ただし、近づくと花びらは千切れていたりうなだれたりしています。昨日の雨に打たれて傷んでしまったのでしょうか?
花はやや終盤はいった感じでした。
【鳳凰小屋分岐】
【12:15 観音岳】
そして、もうひとつの主役「ホウオウシャジン」は、ずっと探しながら歩いているのですが、見つかりません。
“早すぎたかも…”と、半ば諦めかけていた時、「あったよ〜〜!!」とも〜りさんの声が…
岩の割れ目からホウオウシャジンの若い株がこんもりと垂れ下がっているのでした。
二花しか開花してないけれど蕾はどっさり!!一週間後が見頃のようです。
その後も数株見つけましたが、どれも開花準備中でした。
少し早過ぎでしたが、新鮮なホウオウシャジンに出会えて感激でした
薬師岳通過…この周辺も探せばきっと色んな花が咲いているのでしょうね〜
【12:55 薬師岳】
薬師小屋は、以前と何かが違うと思ったら、トイレが新しくなっていました。
【13:05 薬師小屋】
薬師岳から見えた小高い岩山を越えたら、南御室小屋まではひたすら下ります。
薬師小屋から45分で南御室小屋に到着です。
【13:50 南御室小屋】
小屋前のベンチで大休止、苺平までの登りをクリアすれば、あとは下るだけです。
冷たい湧き水をたっぷり飲んで、さぁ、もうひと頑張り!!
【ホソバトリカブト?】
【14:30 苺平】
苺平から先はダラダラと長い長い下りです。
【15:30 杖立峠】
【16:20 夜叉神峠】
【シデシャジン】
【16:55 夜叉神峠登山口】
行動時間は10時間40分、地蔵岳はパスしたけど、日が暮れる前に登山口に戻ってくることができました。
正直苦しかったけど、やり遂げた充足感に浸ることができました…
このあと、芦安の温泉で汗を流して中央道に乗ったら、お決まりの渋滞にガッツリはまりました。
いやはや、ハンドルを持つも〜りさん、いつもいつもご苦労をお掛けしますデス!!
この日出会ったタカネビランジをズラッと並べてみました^^;
傷んでいるものも有りましたが、探せば状態の良い株も多く、そのたびに足が止まり、なかなか先に進めません。
岩陰のものが比較的綺麗な状態で残っていました。
【シロバナタカネビランジ】
色の濃淡が様々な鳳凰のタカネビランジ、本当に美しくて惚れ惚れでした。
次回は、ガスのない時に歩いてみたいですね^^