三年前の4月下旬、初めて霧訪山を訪れた際、斑入りのシハイスミレの蕾を数えきれないほど見かけました。
時季が少し早過ぎたため開花したフイリさんをほとんど見ることができなかったことが心残りで、
いつかは再訪したいと考えていました。
連休後半の5月5日、今ならきっと咲いているに違いない!!
確かな情報もないまま咲いていることを信じ、渋滞を覚悟で出かけることにしました。
行きは早出したこともありスイスイと流れ、登山口の「山ノ神自然園」には
7時10分に到着、さっそく支度して歩き始めました。
【山ノ神自然園】07:10
駐車場には先客の車が二台停まっているだけ…
ひんやりとした山の空気と小川のせせらぎが心地よく、気分は最高です♪
左手の自然探索路のニリンソウはすでに終わり、大きく育った水芭蕉の葉が目立ちました。
鳥のさえずりを聴きながら「信州はやっぱり空気が違うね!!」と、
早起きして出かけてきたことに満足しながら歩きます^^
「たまらずの池」の水は少なめですが、山桜とのコントラストが美しいです。
そんな霧訪山で出会った花々をご紹介します。 スミレは種類ごとに仕分けしたので、出会った順ではありません^^;
狙いはぴったり合い、登山口付近から美しい斑入りのシハイスミレが次々に登場し、たちまち急ブレーキ!!
以前、岐阜県の山で見かけたものより淡い色合いです。
※ 縦長の小さい画像はクリックで拡大できます。
幅広の丸みがかった葉と、名前由来の紫色の葉裏から考えてフイリシハイスミレと思うのですが(多分)
マキノスミレが現れた辺りから花色、葉ともに変化が生じますので、どこで線引きするのか迷うところです^^;
左側に写っているのは、(マキノスミレ× フイリシハイスミレ)の自然交雑でうまれた
フイリシハイマキノスミレ【斑入り紫背牧野菫】と思われます。
右側はフイリシハイスミレですが、すぐ傍にマキノさんもたくさんいました。
【左: フイリシハイマキノスミレ 右:フイリシハイスミレ 】
フイリシハイマキノスミレを少しアップしてみます。
この株は葉裏は紫色でしたので、シハイスミレ寄りだと思われます。
【フイリシハイマキノスミレ】
その後も、フイリシハイマキノスミレと思われるスミレは姿、形を少しずつ変化させながら
登場するので息つく間もないほどです。
懸命に撮ってきたので、とりあえずズラ〜〜ッと並べてみました^^
花色が淡く、葉が尖ったタイプ ↓ こちらのは葉裏は緑色でしたので、花はシハイ、葉はマキノさんタイプ
【フイリシハイマキノスミレ】
目の覚めるようなビビットカラーのもの ↓
【フイリシハイマキノスミレ】
こちらは葉の裏が緑色でした ↓
【フイリシハイマキノスミレ】
葉がより細長くなってきました〜 ↓ この辺りのものは葉裏がほとんど緑色でした。
【フイリシハイマキノスミレ】
マキノ寄り、フイリシハイ寄りのものとタイプはそれぞれ違っていますが、この山で見られる
典型的なフイリシハイスミレに比べると、微妙に変化しているのが面白いですね!
片親のマキノスミレも変異が多く、マキノスミレと一括りにして良いものか悩みます…
同じ山でこれだけの変化していく訳ですから、素人の私の手には負えない訳です^^;
多彩な表情を見せる【マキノスミレ】の数々を並べてみました!!
【マキノスミレ】
タチツボスミレと並ぶとマキノスミレのサイズが分かりやすいですね^^ ↓
【タチツボスミレとマキノスミレ】
いかがだったでしょうか?それぞれ個性豊かなマキノスミレは^^
その他、霧訪山で見られた花です。
【センボンヤリ】 【 オキナグサ】
霧訪山といえばオキナグサが有名でこの花を目当てで登ってこられる方が多いようです。
今年は開花が遅れていて、新鮮な花を見ることができました。
ただし、全員がうつむいたままなので下から覗きこんで撮影したにもかかわらず、うまくいきませんでした^^;
【オキナグサ】
大芝山の手前はニリンソウとカタクリのお花畑、谷底までニリンソウで埋め尽くされていました。
【ニリンソウ】
よく見ると、お花畑の中にはヤマエンゴサク、キバナノアマナ、ホソバノアマナ、ヒゲネワチガイソウなども咲いていて
時の経つのを忘れてしまうほど…
この日は帰路の渋滞が心配だったので、遅くとも12時には登山口に戻る計画だったのですが、
この時点ですでに10時50分、あと、1時間と少ししか残り時間がないというのに、その後も
次々に引っかかり、最後は猛ダッシュで駆け下りました。
【キバナノアマナ】
【ホソバノアマナ】 【カタクリ】
【ヤマエンゴサク】 【ヒゲネワチガイソウ】
山の神に戻ってきたのが12時10分、少しだけ超過しましたが、何とか当初の計画通り12:30には塩尻ICに
入ることができました。
しかし、岡谷、猿橋などで小さな渋滞は始まっており、最後の小仏では20kmの列に並ぶことになりました。
急ぎ足で回った霧訪山〜大芝山は小さいながら魅力あふれる山でした。
この他にも、咲き残りのイブキスミレ、ヒナスミレ、オトメスミレ、レンプクソウ、
フデリンドウ、ヒトリシズカ、エンレイソウ、ヤマブキなどが見られました。