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Channel: たんべぇ山から
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大日三山 【北アルプス】 2013.10.03〜05

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10月初旬、紅葉の大日三山を縦走してきました。
前日は室堂の雷鳥荘に宿泊するという、私たちにしては珍しく贅沢な山旅です^^;

大日三山をメインとするなら、富山県側から入った方が効率よく回ることができるのですが、
遅い出発なので、富山までの長距離ドライブは時間が読めず、やむをえず長野県側の扇沢から入ることにしました。

ネックは我が家の老犬「メイ」のこと。
このところ、聴力が弱り、食べ物の好き嫌いが激しくなり、たまに粗相もありますが、
夏の法事のおり、やむなく預けた1泊2日は問題なく過ごしてくれたのですっかり気をよくし、
これなら2泊〜3泊でもOKかな…と今回のプラン実行に至った訳であります。

とはいえ、16歳のワンコに長期留守番をさせるのは忍びなく、少しでも負担を減らすため
ペットホテルがオープンする10時を待っての出発です。

なので、この日は宿に入るだけで一杯一杯、スケジュールの調整がうまくいかないのも仕方ありません!!





10/3 扇沢(13:00/13:30)====室堂(15:25) →→雷鳥荘(14:20)

10/4 雷鳥荘(06:20)→新室堂乗越(07:00/10)→奥大日岳(08:30/45)→コル(09:20)→七福園(10:00/10)→大日小屋(10:20/25)→大日岳(10:40/45)→大日小屋(11:00/20)→大日平小屋(12:50/13:20)→ 大日岳登山道入口(14:40)→称名滝バス停(14:50/14:50)=====室堂(16:50)→雷鳥荘(17:10)

10/5 雷鳥荘(07:00)→室堂(07:25/07:50)====弥陀ヶ原(08:05)→→弥陀ヶ原(10:15)====室堂(10:30/45)=====扇沢(12:20)   
     




   10月3日

室堂を訪れたのは2002年の剱岳登山以来のことなので、11年振りです。
過去二回は夏山だったので秋に訪れるのは初めて、「温泉と紅葉」考えるだけで何だかワクワクしますね!
以前から紅葉の立山は憧れだったのですが、混雑の印象が強すぎてつい遠ざけていました。

でも、シーズン真っ盛りだというのに、意外にスムーズな移動で拍子抜け!
平日行動が可能な中高年の特権ですな、エヘッ^^
時間を少しずらしたのが良かったのかもしれません!

トロリーバス、ロープウェイを乗り継ぎ室堂に到着すると、立山の優美な姿が目に飛び込んできました。
乗り継ぎ駅ごとに設置されたライブカメラで確認した時、室堂は灰色一色、すっかり諦めモードだったというのに
何とラッキーなことでしょう!
霧が晴れたのは、私達が到着する直前だったらしく、かな〜りツイてます\^∇^/
 


【神秘的な色のミクリガ池】


嬉しくて思わず歓声が上がります 

赤や黄色に色付けされた山肌が見えますね〜これは明日が楽しみ

先ほどまでガスに覆われていたことが嘘のようにクッキリの山並み、本当に綺麗です。


【血の池】


 左手に今宵の宿「雷鳥荘」が見えてきました。
石畳の階段を下り、また登る。室堂からわずかな距離ですが、息が上がります


【雷鳥荘、奥に剱岳が少し見えますね


本日は個室に宿泊、山小屋なのに清潔なシャワートイレと、部屋にはお茶、浴衣、タオルまで用意され、
至れりつくせりのサービスに驚きを隠せません!

お風呂にはボディソープにシャンプーリンスまであることもビックリ!
こんな山の中ですが、排水処理の設備が整っているのですね〜
石鹸はおろか歯磨き粉も使用できないと、勝手に思い込んでいたのはチト考え過ぎだったようですね!

そうか、ここは山小屋ではなく山の温泉宿だったのだ!と頭を切り替えて、
硫黄の香り漂う濁り湯でまったり、至福の時を過ごしました。

 


部屋の窓から真っ赤に染まった西の空を眺め、自然と頬が緩みます。

 

 10月4日

小屋の朝食は6時からとちょっと遅めです。
普段なら自炊でさっさと済ませ、早くから行動を開始するのですが、今日の予定は大日平小屋まで。

行程時間がそれほど長くないので必要はないと判断し、おいしい朝食でエネルギーをチャージします。
そう、この時点では夕刻までに大日平小屋到着を目指していたので、慌てずゆっくり…


【06:20】 雷鳥荘出発

まずは、雷鳥沢のテント場に向けて一旦下ります。


快適そうなテン場ですね〜、この日は20〜25張り位かな…紅葉の最盛期だけど平日なので余裕です。

浄土沢に架かる小さな橋を渡り、剣御前への分岐を見送ると、ここから先は初めて歩くルート。





新室堂乗越へ登る途中で、奥大日方面がお日様に照らされ輝きはじめました!
う〜〜ん、欲を言えば青空が欲しいです^^;





振り返ると、昨日泊まった雷鳥荘と大きな雷鳥沢ヒュッテがよく見えます。


きれいな山容の浄土山、真ん中の大きな建物が雷鳥沢ヒュッテ、その上に宿泊した雷鳥荘が見えます。

 

 
遠くに見えるは白山かな…??今日は展望抜群のようで気分が高まります!



進むにつれ、剱岳が徐々に大きくなっていくのです。


沢を見下ろすとこれまた綺麗、写真では十分に色の再現できないのが残念ですが…


ナナカマドの紅葉にうっとりしたり…



咲き残りのオヤマリンドウにカメラを向けたり…

 


ポワポワの果穂と真っ赤に色づいた艶やかなチングルマの葉を前にすると自然と顔が緩んでしまいます^^


天狗平付近、後方は薬師岳




チングルマの群生に目を奪われていると、夫はすでに奥大日岳の山頂に立っていました。



【08:30】 奥大日岳山頂


 山頂から望む剱岳は雄大でガッシリ、男前です。


槍ヶ岳、笠ヶ岳の姿も眺めることができて満足満足



若者二人と抜きつ抜かれつしていたけれど、彼らは雷鳥沢のテン場に戻るようです。
ここ奥大日岳でサヨナラ!


私たちは、先に進みましょう!



さて、ここから先はやや急な下りです。
ハシゴやロープを使う箇所もあり、紅葉に見惚れていると危険なので、慎重に下ります。


奥大日より先の紅葉は実に見事で、似たような写真ばかり量産されますね〜^^;


中大日と大日岳、中央暗部に大日小屋が見えてきました。



ミネカエデの見事なグラデーションにもため息です


次々に登場するナナカマドの登山道に何度も何度もブレーキ!!なかなか先に進めませんね!

 

 
足下にはミヤマリンドウ


アップダウンの縦走路は、なまった体に堪えるけれど、お天気にも恵まれてありがたや、ありがたや〜





七福園付近から奥大日岳を振り返る、剱岳は相変わらずかっこいいです!



突然、湿地帯が現れ、木道が整備されていた。


途中、七福園、中大日岳の道標があるはずなのに、いずれも見過ごしてしまったようです。
この辺りが中大日岳かな…?と考えながら歩いていると眼下にいきなり大日小屋が見えてきた。


鞍部に建つ赤い屋根の大日小屋


【10:20】 大日小屋

小屋下の分岐にザックをデポして大日岳をピストンします。


奥大日岳と剱岳



【10:40】大日岳山頂
分岐から登ること15分、誰もいない山頂を独占です。
素晴らしいお天気に恵まれて、いつまで眺めていても飽きません(*^_^*)




分岐に戻り大休止してランチタイムにします。


【11:00】大日岳分岐

当初は、大日平小屋に宿泊する予定でしたが、急げば、今日中に我が家へ帰ることも可能かもしれない…
気になっている老犬も予定より早く引き取れるかもしれないと考えると、何とか今日中に帰りたくなったのでした。

立山黒部アルペンルートの時刻を調べてみると、称名滝14:05の立山駅行きバスに乗らなければ室堂での接続ができません。

現在の時刻は11時20分、、バスの時刻まで3時間15分かぁ?
一目散に下れば何とかなるかもしれないけれど、やはり、ちょっと厳しいかな…

次のバスは14:50ですが、このバスだと、たったの5分差でうまく接続できないようになっているのです。

やっぱり無理かぁ〜〜
ま、せっっかく遠くまで来たのですから景色を堪能しながらのんびり下ることにしましょう!


ここで、終始お供をしてくれた剱岳にもお別れです。


大日小屋を振り返る

急坂を一気に1400mほど下る訳ですが、黄葉、紅葉の海に呑まれ何度も立ち止まりながら一向に前進しません。


ミネカエデの黄葉

これだけ見事な紅葉を見られるのは、そう何度もあることではないので、のんびり下ろう!!
今日中の帰宅を諦めて本当によかった…
その分、じっくり楽しむことができるんだもの。



テンションは上がりっぱなしとにかく美しすぎてため息


遠くに大日平小屋が見えてきた。




天狗岩を振り返る。

 

下るのが勿体ない、目の覚めるような光景が広がる。 

 


夢の様な美しい景色にうっとり…本当に来て良かった!!



何度も何度も振り返りながら急坂を下ると、小さな池塘が点在する広大な湿地帯に出ました。
大日平です。


【12:50】
大日小屋分岐から1時間30分で大日平小屋に到着。
ここに泊まるには早すぎる時間なので、今日はせめて室堂まで戻ることに決めました。
そうすれば、明日は少しでも早く帰れますから^^

小屋のスタッフの方や宿泊者の方に色々とアドバイスを受けて、
称名滝発14:05は到底ムリなので14:50を目指して下ることにしました。

朝の出発時刻を早めたり、休憩時間を短縮すれば、こんなにジタバタせずに済んだものを…

 いずれにせよ、計画が中途半端だったことをちょっぴり後悔


時間に余裕が出来たので、小屋裏の不動滝を見学させてもらい、13:20 下山にかかります。



大日平の木道が終了すると、滑りやすい急坂に変わり、急ぎたくても急げない状況が続く。
バス停まで1時間30分なら楽勝と考えいたけれど、これも怪しくなってきました。



おや、こんな山の中に工事現場???



センジュガンピ


アキギリ

咲き残りのセンジュガンピ、初めましてのアキギリや瑠璃色のサワフタギの実に感動りしながら、ゆるゆると下ってきた。

 結局、大日平小屋で30分も休憩したことで、
14:50発のバスにも超ギリギリ、やっとのことで何とか滑り込みセーフ危なかったぁ〜〜
このバスを逃すと、次は一時間待ちです。

そして、美女平から乗り継いだ室堂行きの高原バスの車窓から見えてきた見事な紅葉、
それはそれは信じられないほど見事なものでした。
特に、弥陀ヶ原から天狗平周辺までは、これまでに見たことがないくらい美しく、
バスで通り過ぎるだけではあまりに勿体無いと感じるほど素晴らしいものでした。

という訳で、翌日もう一度、弥陀ヶ原まで往復することに決定!!

ワンコのことは気になるけど、致し方ありません!!




10月5日

朝8時のバスを待って、弥陀ヶ原往復です。
乗車時間は僅かですが、昨日同様車窓からの眺めは抜群で、満員の車内からはあちこちからため息が漏れ聞こえてきます。
弥陀ヶ原では二時間ほどの散策を楽しみました。 

 

 

 

 



再び室堂に戻り、扇沢方面へ向けて下っていきます。

一昨日はガスに覆われていた景色が一望、ここでも目を疑うほどの驚きの景色が迎えてくれました。

大観峰からの見事な紅葉は圧巻でした。

 


右端は針ノ木岳




 

 

 



扇沢着 12:20 一路ペットホテルへ…

メイには申し訳ないことをしたけれど、最後の最後まで、本当に素晴らしい紅葉を楽しませてもらいました。

 

 


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