鳴神山といえば、カッコソウが有名ですね!
カッコソウといえば環境省は、5月1日より絶滅の恐れのある国内希少野生動植物種指定し、採集や売買の禁止と生息地の保護を合わせて行う方針とのこと、カッコソウの他、シモツケコウホネ、ウラジロヒカゲツツジが加えられ、
違反した場合は100万以下の罰金が課せられるようになったそうです。
採集はもとより、売買の禁止が加えらたことで、道の駅やネットでの山野草の販売にブレーキが利くといいのですが…
ついでに、野生ランやサクラソウの仲間など多くの希少種がこの対象になるといいですね!!
さて、カッコソウを見るには時期がまだ早すぎですが、
この時期は数々のスミレとアカヤシオを見るには良い季節のはず…でしたが、
そちらも少し早すぎたようでした。
それでも、さすが花の百名山、様々な植物たちに出会え、十分に楽しむことがでできました。
出会った花をご紹介します。
まずは、ヒトツバエゾスミレです。
エイザンスミレの変種で、葉が単葉になった珍しいスミレです。
信州の山などにもあるようですが、私はこの鳴神山以外でお目にかかったことはありません。
ヒトツバエゾスミレ
お目にかかる機会が多いマルバスミレ、純白の美しいスミレはここにもたくさん咲いていました。
マルバスミレ
ヒカゲスミレ
楽しみだったひとつがトウゴクサバノオです。
狙い通り、咲き始めの一番よい状態で出会うことができたのですが、小さい花は少しの風でも小刻みに揺れ、
撮れた写真はゴミ箱直行の不出来なものばかり…
その中で少しはマシなものを…
トウゴクサバノオ
シロカネソウ科のトウゴクサバノオは外側のクリーム色5枚は萼片で花弁は黄橙色です。
花弁は反り返らないのが特徴とのことですが、この個体は見事に反り返っていました^^
あらら、これまで気づくことはなかったのですが、花弁はよく見るとハート型をしていたのですね!
カワユ〜イ
トウゴクサバノオ
ヒゲネワチガイソウ
おや、ミヤマカタバミが…と中を覗いてみると紅紫いろの鮮やかな筋がハッキリみえます。
ミヤマカタバミ変異のひとつかと考えていたのですが、これはオオミヤマカタバミという種類なのだそうです。
葉にも特徴があり、展開すると外側はまるでハサミでカットしたかのような直線になるようです。
残念ながら、花にばかり目がいき、開いた葉を撮影してませんでした。
オオミヤマカタバミ
沢沿いに早春の花カタクリが咲き残っていました!
カタクリ
フタバアオイ
ルイヨウボタン
コガネネコノメソウ
イワネコノメソウ
ツルネコノメソウ
野生のワサビの花が咲いていました。
ワサビ
登山道にはお馴染みのユリワサビも清楚な白い花を咲かせていましたが、なぜか写真は一枚もなし…
そして、この山の名を冠したナルカミスミレと言いたいところですが、はたしてこれを純白といえるか疑問ですが、^^;
少なくとも、ほかもスミレさんに比べると白さが際立っていました。
ナルカミスミレ(もどき)
山頂でお会いした「鳴神山を守る会」の方からお話を伺ったところ、ナルカミスミレは昔はたくさんあったそうですが、数年前に
全山で調査した時でも、純粋なナルカミスミレといえるスミレは数株しか見つからなかったそうです。
なので、厳密にいえば、これはナルカミスミレには程遠いものかもしれませんね!
でも、一応“白”ということで…^^
《アカヤシオ》
山頂より日光連山を望む。アカヤシオはまだ蕾が多い。
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それと、もうひとつ、変わり種をご紹介します。
場所少しだけ移動したら、珍しいスミレを発見しました。
交雑種を期待し、もしかしたら(アカネ×ゲンジ)のカクマスミレ??などと勝手に夢を膨らませていたのですが、
さるお方に同定を依頼したところ、単なるアカネスミレであることが判明いたしました。ガックシ…
花色の薄いアカネスミレ
珍しいスミレに出会った時は葉の裏、托葉などをしっかり撮影しなきゃ…ですね^^;
とってもきれいなスミレでした!!
ゴールデンウィークの今、鳴神山頂のアカヤシオは満開を迎えている頃でしょう!